天の故郷にあこがれて…

7月の旧約聖書を学ぶ会がありました。創世記23章、アブラハムが妻サラのために墓地を購入するところから。アブラハム75歳、サラ65歳に、「わたしの示す地へ行きなさい」という神の命令がありました。行き先もわからず信仰をもって歩んだアブラハムの傍らにはいつも妻サラの存在がありました。喜びも悲しみもともに分かち合ってきた配偶者の死に、アブラハムは「悼み悲しみ、泣いた」とあります。信仰者であってもこの地上の別れは辛いものです。でも、泣いてばかりもいられません。アブラハムは立ち上がって、墓地を購入し、サラを葬りました。そして、やがて自分も子孫もその墓に納められていくのです。信仰者にとって『墓』は、単に人生のゴールではなく、同じ約束を相続する者として生き、天の故郷をあこがれつつ、この世を旅立った記念碑。私たちもみな、神の備えられた天へと引き上げられ、そこで再会し、主にまみえて礼拝をささげる続きがあるのです。