イエスとの出会い…

菊池寛の作品『明眸禍』の主人公は、大学出の秀才で片足が不自由な人ですが、父親が大事業家で、事業に失敗し破産したことが主人公を牧師に献身させるというテーマ。これは岩下壮一師とイエスとの出会いと、その生涯をモデルとしたもの。今までは破産者を審く正義の神が、「汝のその罪のために血を流した…」と語られる愛の神として立たれた。以来、一生を公用で過ごす生き方に決別し、自分のあがない主キリストの徹底したしもべとなるために神父になった。イエスとの出会いは、人生に真の意味を与え、一度しかない人生に厳しいものを与えます。イエスとの出会いによって御旨が明らかになった時には、それが人間的にはいかに難しく思えても、ひたすら御旨に服従し、主を信じてそれを果たさねばなりません。これが師の出会いと生き方であったと思います…。何となく手にした小説のあとがきを読んで、パラパラと読み始めました。少し古い本なので私には読みづらかったのですが、共感するところがいくつかありました。どん底の人生、絶望の淵で佇むそのところにイエスは近づいて来てくださって声をかけてくださるのです。「わたしはあなたのために祈っている