この時期になるとエホバの証人の方が『クリスマスは異教に由来し、聖書的根拠がありません』と言って訪問されるのを見かけます。確かにキリスト教は元来イエスの誕生日には関心はなかったようです。マルコの福音書の冒頭を見ても、注目したのは十字架と復活であることがわかります。日付についても聖書の記述はありません。ではなぜ12月25日なのかと言えば、ローマのサトゥルナリア祭に由来していると言われます。この日はローマの冬至にあたるので、人々は常緑樹を飾り、飲み食いし、翌年の豊穣を願ったとされます。また、この日はミトラス教の太陽を祭る日でもありました。メシアは義の太陽と呼ばれ、異邦人を照らす光なので、この太陽の祭りにぴったりでした。一般民衆が盛大に祝う祭りをキリスト教に結びつけることは、人々の意識をキリストの福音に集めるのに絶好の機会であるとして、この日が選ばれたのです。今もクリスマスは真の福音を伝える機会です。