小さな種のたとえ…

イエスさまは『種を蒔く人のたとえ』の解き明かしの後に、続けて3つのたとえを弟子たちに話されました。一つ目は『毒麦のたとえ』です。ある人が良い種を畑に蒔いた後、眠っている間に敵がやってきて毒麦を蒔いていきました。穂がでるまでは、毒麦と小麦は見分けがつきにくいので、主人は収穫までそのまま待つようにと言ったのです。キリスト教にも表面的には似ていても、本質的に全く違うものがあるのでご注意ください。二つ目は『からし種のたとえ』です。どんな種よりも小さいのに、成長すると、どの野菜よりも大きくなり、鳥が巣を作るようになるのです。まさにキリスト教は、少数の弟子たちから始まって全世界へと伝わっていきました。三つ目は『パン種のたとえ』です。わずか一握りのパン種のかたまりが、39㍑の粉を膨らませることから、からし種のたとえと同様に神の国の成長発展を意味していたのです。イエスさまの話しは本当に機知に富んだものです。理解しようとする者にはより分かりやすく、そうでない者にはさらに分かりにくくなる…。それは今日も同じです。信仰をもって耳を傾けるなら、わきまえのない者にも悟りが与えられるのです。